素行調査の難しさ:その1

探偵業務の中で最も多く依頼を受けるのが尾行、張り込みをする素行調査です。

単に素行調査といってもいろいろと難しさがあります。何しろ同じケースが全く無いのですからおのずと探偵の対応も変わってきます。

一番最初に直面する難しさは素行調査初日です。調査対象者を探偵調査員が認識しなければ何も始まりません。

御依頼者が「あれが対象者です」と指定して頂けるか、一軒家から出てくれれば簡単なのですが。そんなに簡単なシチュエーションばかりでないのが素行調査の難しさです。

オートロックで管理された大型マンションや大型商業施設にある勤め先から出てくるのを確認する場合、御依頼者から預かった写真だけではなかなか特定するのが困難な場合があります。

何しろ初めてお目にかかる人なのですから。こちらも顔の特徴を捉え、選別していくのですがこれがなかなか難しい。

かなり特徴があれば良いのですが依頼者によってはかなり古い写真を持ってきて「今も変わっていないですから」と言われても、実際に確認すると全く印象が変わっていたりします。

特に女性の場合には、髪型や化粧の仕方でもかなり印象が変わってしまいますので、できるだけ最新の写真を用意していただいたり、最新の特徴を教えてくれることを強く要望しています。

また、出来る限り、当日の所持品や装飾品などについても教えて貰えると認識する上でとても助かる場合があります。まずは対象者をきちんと認識する。意外にも難しい事なのです。

素行調査の難しさ

素行調査は単に対象者を尾行追跡していけばいいという訳ではありません。何時にどのような服装、所持品を持って誰と出てきたかを記録して撮影します。

例えば17時42分に同僚らしき男性1人と共に紺のスーツに白のワイシャツ、黄色地に斜め柄のネクタイを着用して、黒の革製のビジネスバックを所持という風にです。

少し前までは出てきた写真を撮影後、一瞬で服装、所持品など頭にたたき込み、後、メモに書いたりしてしました。

最近はデジタルカメラやビデオの普及により、カメラなどの媒体に瞬時で納められ、いつでも簡単に確認が出来るのでかなり楽になりましたが掌握していないと、ある場所に立ち寄った際に着替えて出てきたとか、持っていた書類が無くなっていたなどの変化がのちのち重要になってくる場合も出てくるのです。

撮影する事についてあくまでも余談ですが以前はフィルムカメラが主体だった為、現在みたいに連写や無駄に撮影する事が出来ませんでした。

撮影するにしても、暇なときに先輩探偵からかなり指導や練習させられた経験があります。

更に昼間や夜間などによって感度の違うフィルムを使用する為に種類の違うフィルムから広角や望遠レンズなどもバックに入れて現場に持って行き、すばやく交換する練習もしたものです。

今では動画を要求される依頼人も多く、ビデオカメラの撮影技術や最新機器の研究など、探偵は常に日々の精進は必要なのです。