現実の探偵の変装術

映画やドラマなどで変装をしてくる探偵が登場している。カツラや付け髭などではなく、顔を全く変えてしまう特殊メイク的な変装をしているシーンが出てくる。この特殊メイクは費用も膨大でメイク時間も数時間に及ぶという。こんな事は現実の探偵では全く有り得ない。

では現実の探偵においての変装術とはどういうものなのか?

期待はずれでガッカリされるかもしれないがシャツや上着の替えを1枚余分に持って出て、途中で着替えるとか、メガネを掛ける、マスクをする程度で充分なのである。これだけでも何通かの簡単な変装ができるのである。

しかし、実際には何通りも必要はない。

探偵になったばかり新人は1度でもすれ違ったり、エレベーターに一緒に乗ったり、飲食店に一緒に入っただけで顔を見られたと思い込み、尾行の距離間が開いてしまい見逃してしまう様な事もある。

しかし、実際には相手が覚えている事は全くというほどに覚えていないのである。それはすれ違ったり、近くにいる人に対して警戒心を持っていないからである。

例えば電車で真っ正面に座った人をずっと覚えている人はいるだろうか。人間は不必要な情報はその場で消去していく作業は常の脳はしている。毎朝バス停で一緒に並んでいる馴染みの人は回を増すごとに覚えていくものであるがそれでも別の場所ですれ違っても気にもとめていないのである。どこかで見た事があるかな、程度なのである。

探偵は全く知らない顔の人が尾行をしていく。何回かすれ違っても覚えられていないのが殆どである。更にメガネを掛けたり、マスクをすれば全く気付かれる心配は無い。

現実の探偵の変装とはこういった事なのである。ただ一番の変装は目立った行動はせず、あくまでも自然体で周辺に溶け込んでいく事なのである。現場状況を掌握しできる限り溶け込める地味な服装で張り込み、尾行する事。これこそが現実の探偵の変装術である。